藤田国宗
鎌倉期の刀を目標にしておられる藤田国宗刀匠。
刀匠のお使いになる鐡は自家製鋼です。
ご自身や関係者の方々で独自の古式製鉄を実践、使用していらっしゃるのです。
日本刀作りには多くの場合、日刀保たたらで作られる玉鋼が用いられるのですが、藤田刀匠はまず鐡を作るところから独自の工夫を重ねます。
今では製法の伝承が途絶えてしまっている古い時代の鋼を再現しようと挑戦しておられます。
弊店にご提供いただいている作品にもこの希少な鋼が使われております。
美術刀剣として仕上がった時の鋼の美しさは素晴らしいものです。
同時に、実用刃物に用いた時も高い能力を持っています。
市販の均一な板材の洋鉄とは違い、折り返し鍛錬を経た鍛造の刃物には、使った人だけが知る繊細な切れ味があるのです。
<経歴>
平成2年
奈良県無鑑査刀匠 河内國平刀匠に師事
平成12年
独立を許され新居浜市星越町にて、國宗鍛刀場を開設
刀剣文化研究所 髙山武士に師事
平成15年
新作名刀展 初出品 入選
熱田神宮名刀展出品
平成18年
熱田神宮大前にて太刀謹作
平成21年
熱田神宮遷座に伴い本殿、御神宝(直刀)謹作
平成26年
熱田神宮にて、二度目の太刀謹作奉納
現在に至る
刀剣文化研究所 塾生
熱田神宮奉納奉賛会会員
その他 受賞入賞多数
令和3年には日本刀剣保存協会主催の
「現代刀職展」において「寒山賞」を受賞されております。